経営のツボ

危機管理と転落回避

金融機関との交渉(2)

3.新規融資

融資の要請は、設備投資などの積極的な運用あるいは債務の弁済や資金繰りの改善を目的として行います。

新規の融資の場合、銀行の格付けは維持できますが、融資による効果が現れないと、毎月の返済額が増加することにより、資金繰りが融資前より厳しくなる可能性があります。

 

4.リスケジュール

リスケジュール(リスケ)とは、金融機関からの融資について、その返済条件を変更することをいいます。

リスケの要請は、一時的な元金・利息の一部のみの支払いや利息のみの支払いによる資金繰りの改善を目的として行います。

リスケをした場合、銀行の格付けが下がり、その銀行からはしばらく新規の融資は困難になりますので、新たな資金調達の方法を考える必要があります。

リスケを承諾するかどうかは金融機関の判断次第です。交渉した時点で預金と借入金が相殺されることも想定し、定期預金などは解約して手元に資金を確保しておきます。また、金融機関や取引先に信用不安を与えないよう注意しながら、売掛金の入金口座や支払手形の決済口座等を借入金のない金融機関に変更しておくことも必要です。

リスケが承諾された後は、確実に履行していきます。順調にいけば、1~2年後には約定返済を再開します。そうでない場合にはリスケの延長交渉に入ります。

 

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