危機管理と転落回避
収益体質の再構築(1)
哲学者であり、教育学者でもある森信三先生は、再建にあたり次の3つのことをやりなさいと言っています。
(1)時を守る
(2)場を浄める
(3)礼を正す
この再建の3大要訣を具体的な項目として考えた場合、どんなことを実行することになるか考えてみて下さい。
1.売上高
(1)必要売上高の引き下げ
遊休資産(土地・建物・株式・ゴルフ会員権等)を売却して借入金の削減を図ることにより借入金の返済額に見合う必要売上高を引き下げます。また、預金担保や実質的に拘束されている預金についても相殺します。
(2)販売計画の見直し
自社が生き残るために最低限いくらの売上が必要か、そして、その売上を誰が、何を、いつ、どこに、いくらで、どのようにして、どれだけ売るか、を徹底的に見直します。できるかできないかではなく、できなければどうなるかを考えて下さい。
(3)与信管理
得意先ごとに信用取引の上限を決め、それ以上の掛売りを制限することにより、不良債権の増加を防ぎます。
(4)連鎖倒産等の回避
特定の得意先の売上割合が大きい場合、その得意先の方針や経営状態の影響を大きく受けるため、複数社との取引でリスク分散を図る必要があります。
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