メッセージ
はじめに(2) 目標が人を動かします
暑い夏をさらに熱くしてくれたアテネオリンピック。
多くの人が語っていますが、私も少し触れてみたいと思います。
女子マラソンについてです。1位野口みずき選手、5位土佐礼子選手、7位坂本直子選手と、前回金メダルの高橋尚子選手を落としてまで選んだ3人の活躍に日本陸連もほっとしていると思いますが、私が注目していたのは事実上最後の切符を手にした土佐選手でした。
3月14日に行われたアテネ五輪代表最終選考会を兼ねた名古屋国際女子マラソンで、土佐選手は32キロ付近の上り坂で田中めぐみ選手に一度大きく遅れをとりました。この時彼女の目には前を走るランナーの向こうにアテネの女神がはっきりと見えていたのでしょう、驚異の粘走で追い付き、残り4.7キロで大逆転しました。オリンピックという目標があったからこそがんばれたのだと思います。
経営についても同じことがいえます。経営計画で有名な一倉定先生も「人間というものは目標があるとそれに向かって努力するという不思議な動物である」といっています。今期の経営目標はどのようなものですか。その進捗状況はいかがですか。また、経営会議等では財務の数値的な目標のみが重視され、それ以外の目標がおろそかにされていないでしょうか。
オリンピックに出て、メダルを取るということはすごいことです。その分野で世界の3本の指に入るということです。みなさんの会社は業界で何番目ぐらいでしょうか。
ビジネスの分野では、日本で1,000番目に優秀でも上場企業の社長になれるでしょう。
10,000番目に優秀でも地元の名士になれるでしょう。こう考えると簡単そうですね。
日本で1万人目に優秀なビジネスマンを目指す。立派な人生の金メダル候補です。
目標が人を動かします。
あなたは何色のメダルが欲しいですか。
« 前の記事へ | [経営のツボ] 一覧へ戻る | 次の記事へ » |