危機管理と転落回避
事業の選択と集中(1)
企業の限られた経営資源を、採算事業あるいは成長が見込める事業に集中させて、利益が上がる体質にします。
そのために、現在の利益または損失を徹底的に細分化した上で、不採算事業を自社の努力により採算事業に転換できるかどうか、収益力のある事業だけを残した場合その事業からの収益だけで転落回避が可能かどうか、を検討します。
1.不採算事業からの撤退
(1)閉鎖
不採算事業からの撤退は絶対必要な決断です。しかし、雇用の問題や撤退にも資金がかかるため、しがらみの中で不採算のまま走り続けてしまいます。思い切った決断ができるかどうかが再生・転落の別れ道になります。
・判断のポイントは貢献度・必要度・売却可能性等です。
・決断したら、値段よりもスピードです。
・撤退に必要な最低条件は勇気です。
(2)営業譲渡
自社では採算は取れていないが、市場性が高い事業であれば、その部門への進出・強化を考えている他社に営業譲渡する方法があります。
(3)分社化
不採算部門をどうしても切れない事情があるならば、本社から切り離して分社化する方法があります。
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